



HSPの4つの資質(DOES)のなかの「O(overstimulation)刺激に敏感」は些細なことにもすぐに気づく力です。
ドイツ人心理学者の研究では、コンピューター画面の間違い探しではHSPの方が見つけるのが早く正確だったという結果が出ています。そして、課題後には他の人よりもストレスを感じていたことがわかっています。そして、課題後には他の人よりもストレスを感じていたことがわかっています。

些細なことに気づく力は、小さな変化に気づくことができるため、危機管理能力にもつながります。
これまでに些細な事から人より早く異変に気付いたという経験がある方もいらっしゃるのではないでしょうか。

しかし、些細なことに気づくからこそ、それがストレスにもなります。人が気にならない程度の音や匂いが気になり、人から「神経質」と言われた経験がある方もいらっしゃると思います。
提唱者のエレイン・N・アーロン博士もこの「O(overstimulation)刺激に敏感」について。「DOESの中で唯一ネガティブな特徴」と著書「敏感すぎる私の活かし方」の中で述べています。

些細な刺激によってストレスが増えれば、大切な仕事のクオリティーやスピードにも悪い影響を与えることもあります。
ストレス過多にならないように対処していきましょう。

対処法1 物理的な遮断で情報量を制御する

■目に見えるものを減らす
自宅の場合であれば、仕事中に目に入るものを減らすことも重要です。普段から身の回りをシンプルにすることで環境から受ける刺激も減らすことができます。
モノを減らすことがどうしても苦手という方は、机の上のものを一時的に段ボールなどの箱に入れて隠す。といったことだけでもストレスを軽減することができます。
無意識に環境から受けるストレスが許容範囲に抑えるようにしましょう.

■音を遮断する
周囲の音が気になる時には、ノイズキャンセラーつきのイヤホンなども良いでしょう。
突然、職場でイヤホンをするのは難しいかもしれませんが、「集中したいので」と伝えてみてはいかがでしょうか。
対処法2 一旦、リセット

意識的に小休止を取ることも有効です。
HSPの提唱者であるアーロン博士は著書の中で「刺激に対する敏感さはDOESの中でも唯一ネガティブな特徴だが、人よりも長く休息をとれば問題ない」と述べています。
意識的に休憩を取り入れましょう。可能な範囲でその場を離れてちょっと一息とることもおすすめです。
休むというのに気が引けるというのであれば、お茶を飲む、水を飲むなど、ちょっとしたことを取り入れてみてください。
対処法3 睡眠時間をとる

まず、疲れていると感じているなら、睡眠時間を長くとりましょう。
やらなければならない事があって睡眠時間を削っている状態であれば、何もせずに寝てしまうのは勇気がいることです。
しかし、かえって効率が上がります。そして、睡眠は脳も休まり、自律神経の働きが整うため、ストレスからの回復・耐性も向上します。
効率を上げるため。そう考えて睡眠時間を長くとって見ましょう。
対応策3.何もしない時間、何もしない日を作る。

何もしない時間、何もしない日を作ることも有効です。
とはいっても、まじめで誠実な傾向があるHSP・繊細さんにとっては何もしないというのは難しいことでもあります。
自己肯定感が低ければなおさらです。「頑張っていなければ評価されない」「頑張らなければ自分には価値がない」と考えてしまい、とにかく頑張りすぎてしまう傾向があるからです。

「何もしない日にするぞ~~」と思いながらも、ついつい、気になってしまい片づけを始めて、一日掃除してた。映画でも見てリラックスと思ったら、人生で役に立ちそうな映画を探してしまう。なんて経験がある方もいらっしゃるかもしれませんね。
何もしないぞ!とこだわり過ぎる必要はありません。「今日は手を抜こう」という気持ちでいるだけでも、ほんの一時間だけ何もしない時間をつくるようにしてみてください。
対応策4 気になることを伝える

これは、とてもハードルが高いことかもしれません。気になること、ストレスになっていることを人に伝えるということです。
相手が気を悪くするかもしれないと考えると、難しいという方が多いと思います。
しかしそのままにしておくことは、ただストレスになるだけでなく、その人の存在までストレスになっていくこともあります。
私たちが無意識に環境から影響を受けるように、相手も無意識にあなたが気になる行動をしている可能性もあります。無意識だからこそ伝えなければ相手も気づくことができないのです。

とはいっても、いきなりズバズバ言えるようになれとは言いません。また、せっかく繊細さをもって生まれてきたあなたには相手のためだという大義名分のもとに相手のことを考えずズバズバいう人にはなって欲しくありません。まずは、伝えられる相手に伝えてみることから始めてみましょう。