



HSP・繊細さんは、まじめで誠実な方が多いと言われています。
世の中や周囲の状況を感じとりそれを深く多面的に考え、自分がどうするべきか、どうあるべきかを考えるからです。
それゆえ、高い基準を自分自身に設けてしまい、完璧主義になる傾向もみられます。

完璧主義に陥るもう一つの原因は、自己肯定感の低さです。
自己肯定感が低く「自分なんて」という気持ちを持ってしまう。という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
特に仕事となれば、「頑張っていない自分は評価されない」「結果を出さなければ自分がいる意味がない」といった気持ちが強くなります。
自分の価値を信じられないがゆえに、頑張らなければならない、完璧にこなさなければならないと感じてしまうのです。
それゆえ、些細な失敗にも強い罪悪感を感じ、これまでやってきたことを全否定し、自分はダメだと強い自己否定につながっていきます。

また、自分のせいで問題が起こったり、人に迷惑をかけたときには、迷惑をかけられた人の気持ちもわかるため、罪悪感も強くなりいつまでも忘れられなくなってしまいます。
世の中では「完璧主義はダメ」「自己肯定感が高いことが大事」と言われています。
それゆえ、「完璧主義だよね」「自己肯定感低いよね」と言われ、「これではだめだ」とさらに自分にダメ出しをしてきた方もらっしゃることでしょう。

強い罪悪感や自己否定の中にいることは、とてもつらいことです。
しかし、大切なことでもあります。世の中には失敗しても、罪悪感を持たず、自分を肯定して同じ失敗を繰り返している人もいます。成長するためには、罪悪感も自己否定もどちらも必要なことなのです。
しかし、0か100かで自分を評価し、必要以上の罪悪感を感じ、強烈に自己批判てしまうことには少々問題があります。
その先の行動ができなくなってしまったり、自分を苦しめ続けるだけになってしまうからです。自分を適正に評価する。ことを大切にしていきましょう。

対処法1.これが私のルーティーン

些細な失敗にも強い罪悪感を持ち、これまでやってきたことを全否定し、自分はダメだと強い自己否定してしまう。
これは、つらい状況ですね。タフでポジティブな人であれば、失敗をしたとしても必要以上の罪悪感を持ち、自分を全否定することまではしないでしょう。
HSP・繊細さんの強い罪悪感や自己否定はバカげたことにみえるかもしれません。
しかし、これは「私のルーティーン」と考えてみましょう。罪悪感を持つことも自己否定も悪いことではありません。それによって行動できなくなったり、あきらめてしまうことが問題なのです。

今までも、その罪悪感や自己否定から何とか頑張って抜け出してきましたよね。
強い罪悪感も自己否定も私たちが立ち上がるためのプロセスです。
タフな人より打ちのめされるほど強く感じてしまうというだけのことです。強い罪悪感があるからこそ、よりよくなろう、よくしようという気持ちも強くなります。
気にしすぎてるな~と感じたら「これが私のルーティーン」とつぶやいてみましょう。立ちあがるきっかけになります。
対処法2 できたことに目を向けてみる

失敗したとき、失敗した部分にばかり意識が向き、これまでにしてきたことすべてを否定する気持ちになりがちです。
しかし、冷静に考えてみるとそんなことはありません。できていたこともあるはずです。できていたことを書き出してみましょう。失敗したことを振り返ることは大切です。しかし、失敗だけに目を向けるのは不自然です。
できてこと、できていないことを両面から考えるからこそ、次に適切な対応ができるようになります。
すぐではなくても大丈夫です。気持ちが落ち着いたら「できていたこと」を書き出してみましょう。
対処法3 今の自分に点数をつけてみる

100%満足いく理想の結果を100点としたら、今回の自分は何点か点数をつけてみましょう。そうすることでさらに冷静になります。
自己評価が低く、完璧主義であれば、かなり低い点数をつけるかもしれません。
それでも大丈夫です。現在の状態がわかれば、次は100点満点までも差を埋めることを自然と考えられるようになります。
深く多面的に考えられる資質があるので、次回からの対応策も見つかるはずです。完璧主義、自己肯定感が低いからこそ、より良い結果を出せるようになるのです。