環境感受性が高いため人のちょっとした行動やしぐさを察知し、何か困っていることはないか、不快に思っていることなどに気づきやすい傾向があります。

例えば、会場内の誰かが上着を一枚来たとしたら、寒いのかなとエアコンの温度を調整したり。

多くの人が集まる場であれば、会話に入りたそうだけれど入れないでいる人に気づき、話をきいたり、あるいは、話をする人が偏っているときには、話題を変えたりと誰に言われたわけでもなく、そういった対応します。

こうした常に何かを感じ取り、対応するこの能力は、自分や一部の人たちが楽しむだけでなく、全員が楽しめる場を作るのには大いに役に立つ能力です。

しかし、それこそが、人との会話や交流は楽しめるが長時間になると疲れたり、終わった後、大変な疲労感におそわれたりする理由でもあります。

HSP・繊細さんは、内向的の方が多いと言われていますが、社交性はもっています。

自分の内面的な世界を楽しむこともできますが、「人のことは関係ない」「人に興味がない」とはなりません。それゆえ、色々なことを受け取ってしまい気疲れしまうということです。

だから、イヤイヤやっているわけではないけれど、本当は「私は人のことが好きではないのかな」「一人でいる方が楽だし。一人の方が自分にはいいのかも」「社交的に見られるけれど、本当は社交的じゃないし。」そんな風に感じ、自分に矛盾を感じることもあるのではないでしょうか。

人といると疲れる。一人の時間が大切というのは、悪いことではありません。

「疲れるからやめよう」という選択もしてよいと思います。

しかし、100%人との関わりを無くすことはできませんし、それはそれで、情報や自分にとっての良い情報や繋がり、刺激を得るチャンスを無くしてしまいます。

人との交流を持ちながらも、過度のストレスにならないようにすることが大切です。

対処法1 目的を明確にする

参加表明はしたけれど、当日、とても疲れていて気が乗らない。できれば休んでいたい。色々な場面で神経を使ってしまう人にはそういう気持ちになることもあるのではないでしょうか。

どうしてもいなければならない場合であれば参加するしかありませんが、そうではない場合には無理に参加しないという選択をしても良いと思います。

それでも、参加するかしないかの判断にも迷うこともあるでしょう。

そんな時は、参加するときの目的を考えてみましょう。

参加することで得られること。反対に参加しないことで失うこと、その両面を考えてみましょう。

疲れているときには、休んでいたい気持ちが先行してしまいます。参加のメリット・デメリットを冷静に判断することで、参加するにしてもしないにしてもプラスに働きます。

参加したからと言って目的が明確ならひどい疲労感はないでしょう。また、参加しなかったとしても強い罪悪感に襲われることもありません。

対処法2.常にいる必要はない。

懇親会などの集まりの場合には時々場を離れて休むことをしてみましょう。

今では、リアルだけでなくオンラインでの集まりもあると思います。時には、画面をオフにして、ちょっと休憩してみましょう。

もし、気になるようであれば一言チャットなどに残しておけば良いと思います。

対処法3 終わりを決めておく

「1時間だけ」「1次会だけ」と自分であらかじめ終了を決めておくというのも有効です。

終わりが決まっていれば、気持ちが楽になります。あらかじめ伝えておけるのであれば伝えておけば、抜けることに気が引けたりしません。また、途中で、疲れてきたと感じたら抜ければよいと思います。

その際に、「何か理由がなければ」「嘘の理由を言うことに気が引ける」という方にお勧めなのが「次があるので」という言葉です。

「次がある」に嘘はありません。

次が「体を休める」だとしても、次は次です。屁理屈の様に聞こえるかもしれませんが、嘘をつくという罪悪感が残れば、それがまた気になってしまいます。

夜遅い場合には、「明日が早いので」も同じように悪い気持ちにさせずに退出できる言葉です。